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気まぐれ Art note

本の編集したり舞台裏の黒子やったりしています。

ミケランジェロの足跡をたずねて Ⅱ

◼︎アカデミア美術館

ミケランジェロの代表作「ダヴィデ」は、美術に興味がない人でも教科書か何かで見て知っていることと思います。ダヴィデのレプリカなら、日本にもあります。恵比寿駅から駒沢通りを山種美術館の方向へ歩いていく途中、カフェ・パパスを運営するPapas社のビルの前にドカーンと。
その発見を、驚きを持ってブログに書いていらっしゃる方がいますね ↓↓。

blog.goo.ne.jp

 
私もミケランジェロの本を編集するときに、恵比寿で翻訳者さんと打ち合わせし、帰り道にこのダヴィデ像を拝んで帰りました。フィレンツェにはミケランジェロ広場とシニョリーア広場にレプリカがあります。
 
さて、本物はどこにあるんでしょう?
本物はフィレンツェの「アカデミア美術館」にあります。レプリカを観てきた人は、ここに来て本物の圧倒的な迫力に(やっぱり本物は違う!!!!!)と思い知るはずです。

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絶対に本物を観るべきです。
アカデミア美術館では、ミケランジェロの未完成作も観ることができます。

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注目していただきたいのは、まるで石の中から人が出てくるようなリアリティです。これがミケランジェロにしかできない天才的な彫り方だと思います。そのことを、「イラストで読む芸術家列伝 ミケランジェロヴァザーリ」36ページで画家・古山浩一さんが語っています。

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これから自分が何かの形を彫ることを想像してみてください。
 
「彫刻を彫る時、大抵の人はたとえば四角い石ならまずは前後左右に360度大まかに彫って、徐々に形を決めていくやり方をすると思います。しかし、ミケランジェロが残した未完成作品を見ると、すべて正面から後方にひたすら彫っていくやり方。石の中からまさに像が浮き出てくるみたいです」(本文より)。

 

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石の中から人が浮き出てくるようなリアリティー。

 

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ミケランジェロが生涯にわたって彫り続けたテーマ「ピエタ」もあります。ピエタは、磔刑から降ろされ息絶えた息子イエスを、聖母マリアが抱きかかえて悲しむ場面。25歳のときの瑞々しくエネルギッシュな作品から、歳月を重ねれば重ねるほどに形は崩れます。死の間際まで彫っていたというピエタは、老いた母マリアを息子イエスが背負って支えるかのようにも見えます。私はそのピエタが”愛しげ”に見えてたまりません。それはミラノのスフォルツァ美術館にあります。「ロンダニーニのピエタ」。イラストで読む…の本には98ページに画像を掲載しました。

 

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アカデミア美術館では未完成作の一番奥に完成作「ダヴィデ」を観ることができます。

 

 

さて、「ダヴィデ」を見るときに、あの…なに…に動揺されるかたは、こちらの本を読むことをオススメします。

www.shinchosha.co.jp

「男の沽券(こけん)にかかわる本!」「男性の裸体と股間の表現を巡る葛藤と飽くなき挑戦! 本邦初、前代未聞の研究書」
というオビのコピーを読んだだけで(笑)。
木下直之先生の本、大好きです。芸術書だよ。

 

 

⭐️アカデミア美術館については下記URLをご参考にしてみてください。

フィレンツェ・アカデミア美術館の予約方法とは?無料予約サービスもあります | アーモイタリア旅行ガイド