気まぐれ Art note

洲之内徹が連載した「気まぐれ美術館」に憧れてます。

龍神様の劣化を探しに行く

▪️龍神様の劣化を探しに行く
某日、水を操ると言われる龍神様の所へ行ってきました。
 
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⇧ほら、天空から龍神様がお顔をのぞかせています。この日は晴れていましたが、龍神様の口からポタリポタリと水が滴っていました。ここ「荏原神社」は、社殿の彫刻も見事です。

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なんかかっこいいな。こういう雰囲気。

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さて、続いてこちらは「品川神社」。鳥居に絡みつくように彫られた昇龍と降龍に出会います。かっこいいな。

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でも、本当は拝みに来たんじゃないんです。こんな「誰でも見るところ」を見ていてはダメで、みんなが気がつかないようなところを見に来たんです。おそらく見るべきはこんなところ👇
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劣化を探しにきたんです。
【問】博物館や社寺などに出かけ、そこで公開されている資料、建造物などをよく観察して、それらに見られる劣化について感じとれるようにしてください。そのためにはできるだけ数多くの資料を観察する必要があります。一つ一つをじっくりと観察することも大切です。このようにして観察眼を高めたら、自分の興味ある分野、例えば油彩画、考古学、刀剣などを中心にしてそれらの資料に現れる劣化を調査してください。そしてその劣化を生じさせる環境因子を資料が公開されている環境に基づいて推定してください。
 
最後のレポートです。博物館の専門家には学芸員と修復師がいて、学芸員は修復作業はできないけれども、保存して展示する際に資料の劣化を促進させないように環境を整えることが大切ということで、このようなことも勉強することに…。劣化を見つける眼というのは一朝一夕に鍛錬されないので、ちょっと苦しみました。。。
 
ある授業で、修復師の見習いをしていたという人と席が隣だったことがあります。彼女にとってはこのような課題は楽勝で、「あーあれ簡単じゃん、見に行くだけでいい」と言っていましたが、普通の人には何も問題なく見える所から細かな問題を見つけ出すからすごいですよね。建物の文化財など定期的にチェックするのは手遅れにならないうちに劣化を見つけて修復していくためで、それがわからないとなんーも問題ないのに用もなく来るなどと言っていた人がおりましたので、文化財への理解と普及をし、一緒に意識を育てていかないといけないなと思った今日この頃でした。文化財には寿命がある。劣化が進めば公開は難しくなる。次世代に、そのまた次世代にも、私たちが営んできた歴史を伝え未来を切り開く役目をするために、保存環境を日頃から整えておく必要があるという部分を教科書で繰り返し読みました。。
 
ちなみに、チェックはまず肉眼(目視)です。そしてスケッチする。人間の眼でしか見つけることができないものを見つける。写真などレンズを通して見ては、直接見たことにならない。カビやサビを見落とし、修復を誤るおそれがある。とのこと。目視が終わってから、人間が知覚できないものを調べるために光学調査といってレントゲンみたいなことが始まります。私そこまでやったことないですが…。
 
 
京急新馬場駅の商店街はレトロな雰囲気で素敵でした。
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課題がなければ、気ままな散策が楽しいかもしれません。

 

 重要チェック:文化財保護法(昭和25年制定)

★講義メモより

文化財を安全に、いかにして現代の人に公開できるのかということが「保存」であって、人間から文化財を遠ざけるのは保存ではない。

修理=価値の再生

保護……「保存」と「活用」をあわせることが保護の意味。特に学芸員文化財の活用をいかにして行うかを考えることが大切。

 

文化財修復の現場が見える記事👇 

http://mainichi.jp/articles/20160131/ddm/010/040/049000c