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気まぐれ Art note

洲之内徹が連載した「気まぐれ美術館」に憧れてます。

飛騨古川で見つけた美しい手仕事

▪️その1ー蕎麦屋で見事な建具を見つける

8月1日、飛騨古川にあるお蕎麦屋さんに入って、心踊る美しいものを見つけてしまいました。そのお店は「蕎麦正 なかや」さんといいます。

www.hida-kankou.jp

 

もちろんお蕎麦も美味しかったので、蕎麦好きな人にもオススメです。

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店内。

そうです、その奥にある「建具」をよくよーく見せてくださいな。

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おぉ、、。

鶴亀が見えますか? 写真だと細部がつぶれてしまうのですが、実物だと鶴の羽まで描かれていてとても細やかな仕事です。大変すばらしい。

 

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食い入るように見てしまいました。

女将さんに「ここは蔵を改装してお店にしたんですか?」と聞くと、もとは本屋さんだったそうで、お蕎麦やさんとして開店するときに、飛騨古川町の大工さんが美濃から持ってきた建具を取り付けてくれたんだそうです。大工さんが、捨ててしまえばもう作ることができないけれど、こうして取り付けて利活用されれば残すことができると考えてのことだとか。建具に施された見事な金具は、「もう作れる人がいないそうですよ」と女将さん。

美濃の建具か、、、、すばらしい腕を持った人がいた町なんですね。

鍛冶屋、金具の技術を持つ町。

こんな建具を見ることができてよかった。それが美濃のものだとわかってさらによかった。蕎麦を食べただけでお店を出てしまっては、わからないことでした。人の話は聞いてみるもんだ……と思います。

 

 

▪️その2ー民家に漆の器と膳セットがあった

今度は自転車で町中を走っているときに、ある民家の土間に「古民具を見て行ってください」と書かれた看板を発見して、たくさんの漆と出会いました。

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なんと、売っていたんですよ。悔しいから値段は教えません。できればこの漆をすべて大人買いして大事に活用する方法を考えたい、そのくらいの力と財布が私にあればなー。

これは「宗和漆」といって、宗和の和は「輪」とも書くそうです。輪は石川県の輪島からきていることを意味していると、民家の主人から教えていただきました。輪島からの漆が飛騨にも伝わって多く入ってきているし、飛騨にも春慶漆という工芸品があります。漆や漆職人についても、歴史をさかのぼって現在どのような状況なのか調べたいと思っていました。この漆の器と膳は、婚礼など祝いの席に使用されていたもので、どの器になんの料理を盛るか、客に出してもてなす順番も決まっていたそうです。

日本の婚礼の儀式を見直したいです。

ひとつひとつに意味があった。その意味を知りたいと思います。

それから、漆の器で食事をしたいという母の願いを叶えるために、飛騨古川まで家族旅行に来たという友人が、願いを果たせず、膳は漆だったが器は漆ではなかったというエピソードを思い出しました。あぁこの漆のセットがあれば……満足してもらえるよう、もてなすことができたのに。

私が手に入れるまで待っていてね、漆ちゃん。

 

 

▪️その3ーここは町じゅうが美術館

とにかく飛騨古川はちょっと歩くだけで、町中に技と美意識を見つけることができます。ここは「町じゅうまるごと美術館」ーーー散策するたびに私はいつもそう思います。

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そうそう、蔵の話というのもありました。

そのことは、また後日。